人間は進化しているか

veatrice2010-07-13

さて、2010年のサッカーワールドカップも幕を閉じた。

■嬉しかったこと その1
バスクカタルーニャマドリードでは依然祝賀温度が違うだろうけど、それでも「スペイン代表」が優勝するなんてありえないようなことが実際に実現した。英国が「ブリテン代表」ではなく「イングランド代表」であることを思い出せば、この「スペイン代表」の優勝は、人間には、共通の目的の下に「恩讐」を越えられるだけの知性があるのだということを証明してくれた。

■嬉しかったこと その2
少数のスーパースターを有していても、多数の個々の力を活かし合うチームワークが機能したチームに敵わなかったということ。30年前ならマラドーナ一人いれば勝てたサッカーは、今やカカやメッシ一人では勝てないレベルまできていた。

サッカーは、生まれ持った差―――体格、家庭の経済力、練習環境―−−によるハンディが他の種目に比べて非常に少なく、個人の才覚と努力で大成できる可能性が一番高い。人のせいにできない。下手なのは弱いのは、自分のせいなのだ。

しかし、試合に勝つには一人だけでは勝てない。能力のある個人が他の個人を尊重し、チームとして機能した時初めてそのチームは勝てる。身体能力のみならず意思疎通を図る言語能力も、情緒をコントロールする精神力も必要とされる。

子供達がサッカーを通して、自分の各能力を高め、他者を尊重しつつも、自ら考え判断し行動するプレイヤーをめざすようになってくれたら、世界はもっといい世界になっていかれると思う。