昔のお正月は大勢で祝った

15年程前は、元旦が明ける時に携帯電話の使用が殺到するから控えるように言われたものだが、それが「あけおめことよろ」のメールになり、今年はfacebook上のチャットで新年を祝いあった。

私の年代になると、中には子どもが独立して夫婦二人だけ、という友人もいるが、皆が口をそろえて「昔は賑やかだった」と書き込んでいた。

確かに私達が子どもの時の昭和の時代の「お正月三が日」は、特別なイベントだった。テレビのニュースも混雑した美容院でこの時の為に日本髪を結う女性を風物詩のように映していた。子どもも、新しい下着をおろし晴れ着を着て初詣に行ったものだ。いつの頃からだろう。お正月に晴れ着を着なくなったのは。

近代化が進めば古い習慣は消えてなくなっていくものだろうけれども、自然と共生してきた日本人が節句を祝うのを忘れるのは、背骨が骨抜きにされるようなもの。節句全てを事務職の仕事を中断してまで祝え、というのも極端な要求で現実的ではないけれども、農耕民族であった日本人が農業、とりわけ米作りを疎かにしてきた事と、節句の代表的な正月をお祝いしなくなったのは、リンクしているのかもしれない、とふと思った。根拠は得ていないのでリサーチが必要だけれども。