膀胱炎闘病記 その2

veatrice2010-10-05

翌朝。今日は病院に行こう。

そもそも待つのが嫌いな私は、体調の悪い時にあの病院の待合室の空気の中に長時間いたくない。待たなくてもいい医者をネットで探した。「泌尿器科の専門医がいて、近所で通院しやすく、開業が最近で最新の治療法にも明るく、診察症例が多そうで、なのに混んでいない」と思えるところにめぼしをつけた。近所のとあるクリニック。

受付にすべりこんだのは11時45分。ふつう初診に来る時間じゃないわな。♪非常識 will be マイ エピタ〜フ♪ でも読みは当たった。他に患者はほとんどいない。高齢者の方々が数人いるだけ。

「まだ受け付けていただけるでしょうか。午後に出直した方がよろしいでしょうか。」と、いかにもしんどそうに言うと「いいですよ」とテキパキ、キビキビとした看護師さんが受け付けてくれる。よかった。ぎりぎりセーフ。問診票を書いたら尿検査。

待つこと10分。名前を呼ばれて診察室に入るとと、初老の男性医師だった。カルテに何か記入しながら、顔も上げずに(患者の私の顔色も見ずに)「まちがいなく膀胱炎ですね。お薬出しておきましょう。3日分はちゃんと飲んで下さいよ」と言われて、はい終了。診察室に3分もいなかったよ。これで検査料金込みで3割負担の医療費明細は2,700円。ってことは10割だと9000円か。3分で9000円。やっぱ開業医はいい商売だなぁ。

ここのクリニックは「内科・泌尿器科」の他に「ED外来」もあるせいか「大人」な雰囲気がする。子どもが多い耳鼻科だったりすると、やたらに甘ったるいパステル色調の待合室で噂話に興じる母親達を諌める事もせずカウンターの向こうでこれまた私語にうつつを抜かす若い看護婦達を横目で見つつ、こんなところに飛び込んだ自分の愚かさを呪うことになるのだが、そんな事が一切なく、非常にプロフェッショナルな、いい意味で「殺風景」なクリニックだった。待合室には雑誌も置いてないし。

何より気に入ったのは、看護師のラインアップ。大きな病院の「婦長」のようなベテラン看護師ばかり。ここのクリニックは開業間もないようだけれど、どうやってスカウトしたのかなぁ。とか、いろいろ想像すると楽しい。

そうこうしているうちに処方箋が出たので隣接する薬局に行って抗生剤をもらい、家にかえりましたとさ。

私には珍しく、きっちり3日分薬を飲んで3日目に再来院すると、尿検査の結果「良くなりましたよ。大腸菌しかでてませんね。念のためにお薬あと3日分出しておきましょう。」ではい終わり。今度は1分もたってない。「あの、今後、日常生活で注意すべきことは何でしょう?」と時間を長引かせようとすると「まあ、トイレはあんまり我慢しないで行ってくださいね。」って、それだけ?

だけど、この「それだけ」感が私は気に入った。ごちゃごちゃいいから、さっさ
と処方箋書いてくれや、っていう私のような客の一定の需要があるんだろうな。

膀胱炎のおかげで、普段なかなかできない体験ができました。