「利己主義という気概」エゴイズムを積極的に肯定する
アイン・ランドのエッセイ The Virtue of Selfishness:A New Concept of Egoism の邦訳が昨年末に出ました。
- 作者: アイン・ランド,藤森かよこ
- 出版社/メーカー: ビジネス社
- 発売日: 2008/12/05
- メディア: ハードカバー
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訳者は藤森かよこさん。藤森さんはランドの小説"Fountainhead"の訳もされた方です。
- 作者: アイン・ランド,藤森かよこ
- 出版社/メーカー: ビジネス社
- 発売日: 2004/07/08
- メディア: 単行本
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どういう訳かアイン・ランドは日本では無名です。私も友人に奨められてランドの本を初めて読んだのは1994〜95年頃でした。奨められても、細かい字で700ページ近くあるのでペーパーバックをいざ読み始めるのにはちょっと勇気がいりましたが、一度読み始めたら下に降ろしたくないタイプの小説でした。登場人物達がみな魅力的なの。主人公の裁判の場面など本当に感動して泣けました。シェイクスピアの「ヘンリー5世」の映画でローレンス・オリビエの演説に感動して泣けたのと同様の涙が流れました。そうFountainheadは魂をゆさぶる小説なのです。
訳者の藤森さんご自身もランドという著述家を知ったのはわりと最近になってからとおっしゃっていますが、彼女も一発で魂をゆさぶられたようです。ランドを知ってからの彼女の使命感に燃えた活動は、ただただ感服するばかり。現在「日本アイン・ランド研究所」http://www.aynrand2001japan.com/index1.htmlというHPを拠点にランドを日本に紹介するエバンジェリストでいらっしゃいます。
ところでこの藤森さん、大学の教授で英文学の研究者で名作の訳者で、十分に立派にアカデミックなご婦人なのですが、彼女のもう一つの魅力は、その「ケンカ節」にあります。HPの現代世評批評が、めっちゃくちゃおもしろい。「アサヒジャーナル」時代の小倉千加子さんや故・ナンシー関にも勝るとも劣らないその筆力。パワフルでリズミカルで、ひぇ〜ってびびった後でもまた乗りたくなっちゃうジェットコースターの快感。一度味わったら忘れられない「悪の華」。よろしかったら一口味わってみませんか。以下のアドレスから「アキラのランド節」へ行ってみて下さい。
http://www.aynrand2001japan.com/index1.html