河村たかし名古屋市新市長誕生

veatrice2009-04-28

長野や、宮崎や、大阪や、アメリカ合衆国を見ていて、ただただ羨ましく思っていた私は、この河村市長の誕生に、ちょっと興奮している。

まさか名古屋に、私が生きているうちに、こんな日が来ようとは。

これも、サブプライムローン破綻からリーマンショックへ、そしてトヨタまでが大赤字に転落した大不況という時代のおかげ。もし今でも「一人勝ち元気なナゴヤ」のままだったら、こんな酔狂なオヤジが当選、いや、立候補すらできるわけなかった。

なんという運の強い人だろう。ほんとに「庶民革命」が起こせるかもしれない。

今日の夕方のローカルニュースは各局が新市長の初登庁を報道していた。市バスで通勤し(しかもちゃんと列に並び混んだバスの中ではつり革につかまって立ったまま)、それから市職員に訓辞をし、議会で挨拶し、政党の控え室に挨拶回り。 自民党の控え室には中に入れてももらえず。。。

田中康夫が名刺を破られたあのおなじみの「初対決」の初登庁。いくらテレビに出慣れている「タレント」だろうと、そのまんま東も、橋本徹も、緊張してガチガチなのが映像から伝わってきた。そりゃぁ選挙中に批判しまくった「役人」の待ちかまえる敵陣の本丸に赴くんだから、緊張するのも当然だ。

ところが、この河村のおっさん、それがぜーんぜん緊張してないの。ちゃんと脱力できていて、気が頭に上らずに、腹にすわってんの。 いつもと同じ、ゆる〜いテンション。
これにはちょっとびっくり。

夕方の中京テレビのニュースには、スタジオで生出演だった。
アナウンサーの若い女の子と男の子が、声を張り上げて、一生懸命挑発的な質問をしても「何遍同じ事言わせるの。もうちょっと勉強してきてよ」というゲンナリした気持ちはあったかもしれないが、ムっときたり、カッとなったりは、一切せず、子供を諭すように何度も同じ事をゆっくり説明していた。

あああぁ。マスコミからも嫌われるだろうなぁ。
権力の好きな人、権力を手放したくない人達全般から、嫌われるタイプの人だ。

こういう雰囲気、どこかで見たことある。
そうそう。野球の落合監督や野村監督がこの「脱力系」だ。

若い時には、ずいぶん嫌がらせを受けたんだろうなぁ。きっと、もっと若い時には、まともに反発したこともあったんだろうなぁ。だけど、いつのまにか、中途半端な人間からの嫉妬を受け流す術を身につけていったんだろうなぁ。
などと妄想は膨らむ。


周りの「中途半端な権力大好き人間」からどんなに嫌われようと、河村さんには、このまま、やりたいようにやっていってほしいものです。実績が伴えば、初めのうちはうるさがった奴らも、黙るしかなくなるでしょうし。

ゴヤに脱力系の首長が誕生しました。
奇跡です。
オバマと同様、暗殺されないで、仕事を全うされる事を祈るのみです。