10年ぶりにフラメンコを踊った

昔フラメンコを一緒に習っていたきょうこちゃんが、スペインから日本に一時帰国するというので、当時のメンバーが、「臨時レッスン」をアレンジしてくれた。

１０年ぶりにフラメンコ用のスカートをはいて、時間貸しのスタジオの鏡の前に立ったら、ひどく照れくさくて恥ずかしくて、独りでに笑いがこみ上げてきた。

あの頃から４〜５キロ太った私は、スカートのファスナーが上まであがらない。最後のところに三角形ができちゃうので、それを隠すために上から着ていたTシャツが、腕を上げた時にめくれ上がって、三角形が出現してしまわないか気になって仕方がない。

フラメンコ用のパンプスも、１０年間押し入れにしまったまま。この間に、甲のベルトのゴムが劣化してびよんびよん。踊っているうちに、靴が脱げてひょい〜んと飛んでしまわないか、これまた気になって仕方がない。

きょうこちゃんはさすがに余裕があって、ナチュラルでとても素適だった。練習曲に選んでくれた「タンゴ」を粋に踊る。私は、ただただ必死に振りを追いかけるのがやっと。腹回りと靴を気にしながら。

しかし、久しぶりに身体と頭と心をシンクロさせて集中し、足を踏みならして邪気払いできたようだ。なにやらすっごくスッキリできた。

フラメンコ、やっぱ、いいよなぁ。