「ハイチ地震」は他人事ではない

veatrice2010-01-15

ハイチの地震発生からすでに丸2晩経った。

日本のマスコミではなぜかあまり報道されていないが、アメリカとイギリスのメディアはもうこれ一色だ。メディアが何かを洪水のように流している時は、裏で何かを隠す時、という冷静な見方は、自然災害の場合は少しおいといてもいいだろう。とにかく一刻も早く人力を現場に送り、一人でも多くの人を瓦礫から救い出す。何をおいても、まずこれだろう。

地理的に離れていて人力が送れないなら、生存者のための物資の支援。水と食料と毛布とテント。何が必要かは震災経験ベテランの日本ならよく知っていること。すぐに送ってほしい。国からも企業からも。

アメリカにはハイチからの移民も多く、地理的だけでなく心理的にも近いので、オバマ大統領は何よりも優先してハイチ救援を全力でバックアップすると閣僚をずらり並べて記者会見した。保守陣営は当然のように「オバマは震災をも政治利用する」と批判しているが、悪口言ってるヒマがあったら、お前も現地行って、瓦礫の一個でものけろよ、と言いたい。

翻って我が日本だが、こういう時の初動が、いかにものろい。15年前の阪神淡路大震災の時も村山総理の判断の遅さが、連立政権の脆弱さを露呈してしまうことになった。政治家としてという前に、人間として信用されなくなった。

鳩山総理は「友愛」を旗印にしているのなら、いてもたってもいられないはずだ。「まずは調査団を3名送りました」なんていう発言を世界に発信してはいけない。調査は捕鯨だけにして、すぐに人命救助の行動に動いてほしい。2008年の中国四川の震災での失策を学習したのか、中国の今回の動きは非常に早かった。救援隊一番乗り。日本のプレゼンスは3日目にしていまだにない。日本人は身内や利害関係のある相手に対しては親切だが、儲からない相手には無関心な冷酷な人種だ、などと私は思いたくないし、世界からも思われたくない。


突発的な自然災害の時は、敵も味方も身内も他人も関係なく助けるのが人間として当たり前。とりわけハイチは世界でも最貧国。自力での復興はほぼ無理。こういう時は、誰か他の人が助けなければならない。個人一人の力は小さくとも、大勢の力があわされば、大きくなる。今日の自分の食事を一食我慢して抜いてでも、寄付しよう。おやつの100円の菓子パンを買う代わりに、寄付しよう。私は通ったカトリック系の中学校でそう教わった。そして、仏教徒浄土真宗)の祖母にも、臨済宗の父にも同じことを言われた。困っている人を助けないのは人でなし。

日本は、関東大震災の時も、戦後うんと豊かになった阪神淡路大震災の時も、新潟でも福井でも北海道でも、世界中の人々に助けてもらっている。今は、ハイチの人々にできるだけの力になる時である。

またCNNの取材によると、様々な団体が寄付を受け付けているが、大規模な団体は動きが早く義捐金が即座に医療品として活きるのでまずは大きな団体に寄付したほうがいいということだ。

ユニセフhttp://www.unicef.or.jp/kinkyu/haiti/2010.htm
赤十字http://volunteer.yahoo.co.jp/donation/detail/1301013/
その他一覧→http://www.thinktheearth.net/jp/thinkdaily/emergency/2010/01/201001-haiti.html

はてなポイントでもできるよ。