ひったくりに遭って

veatrice2010-01-23

1月18日(月)夜10時50分頃、自宅マンションのほんの近くでひったくりに遭った。

仕事帰り、夕食はココ壱番でカレーを食べて、それから近所の西友で買い物をして、左手にバナナや牛乳などの重い買い物袋を提げ、右手に仕事鞄を持ち、道路の左側を歩いていた。後ろからバイクが近づいてくる音は聞こえたが、私は道の左端を歩いていたし、道路は広いのでそのまま気にもとめず、後ろを振り返りもせず歩いていたら、そのバイクが追い抜きざまに、私が右手に持っていた鞄を「スイっ」とばかりに持っていった。

はっ? 英語の例文によくあるアレ? I was robbed of my bag.

robにしては、あまりにも自然に持っていかれたので、私はよろけることもころぶこともなく、一瞬唖然。しかし次の瞬間、腹の底からオヤジのようなダミ声を出して叫んでいた。「うぉお、うぉお、待でぇ。返せぇ。」


実はこれには伏線があって。その前土曜日、私は福岡に半田広宣さんの「ヌースレクチャー」を聞きにいっててその晩は駅前のビジネスホテルに泊まった。久しぶりに恐い夢を見た。黒装束の忍者二人が私の方へ向かってきて、やたらに恐くて「助けて」と言おうとするのだが、声がでない。そこで言葉にならない原始的なうなり声を「うぉお、うぉおお」と出すと、これが夢の中だけではなく実際に吼えてしまっていた。隣に寝ていたダンナに「どう、どう、どう」となだめられて、ああ夢か、とまた知らないうち眠ってしまっていたのだが、隣の部屋の宿泊客には迷惑をかけてしまった。

私は以前にも予知夢を何回か見たことがあった。いろいろ実験してみて、学んだ事は、夢に見たことを言葉にして人に話すとほぼ同様な事が起きてしまうということ。良いことならよいが(例えば10年間妊娠しなかった友人のおめでたとか。)いやな事は、起きてほしくはないので、恐い夢で見たイメージの続きを自分で想像して恐くない結末にしてあとは忘れる、というような事をしていた。


ところがこの数年間、猫を飼い始めてからは、恐い夢を見なくなっていた。そこですっかり対処方法を忘れて、翌朝夫に「忍者に襲われた」と話してしまっていた。

そしてその2日後。忍者ではないが、忍者のように忍び寄ってきたバイクに鞄をひったくられた、というわけだ。リハーサル済みだったので、すぐに声も出たし、恐怖心は微塵も感じなかった。ただ、せっかく予知夢を見ていたのに、それを活かさずに、まざまざとひったくられた自分のザマが悔しかった。


しかし、幸いにも鞄は翌日、車で10分くらいの距離のとあるマンションの自転車置き場に放置されていたのを善良なる方が警察に通報してくださり無事戻ってきた。財布からは現金がなくなり、携帯電話は真っ二つに壊され無残な姿になっていたが、その他はそのままで、免許証も手帳もそのまま返ってきたので、最小の被害で済んで本当に良かった。

今週はまだ、止めたクレジットカードの再発行やら、携帯電話の買い替えやらと、煩雑な後始末に追われているが、これも、仕事がハイシーズンではなかったので、パニックにならずにやっていられる。

「手荷物は身体の外側に持たないように」などと、海外旅行中ならいざしらず、日本国内、それも自宅のすぐそばで気をつけていなければならないなんてちょっと悲しいが、大難を小難にしてもらえたことを感謝して、一日一日を丁寧に生きていきたいと思う。