東大教授 児玉龍彦氏の訴えを聞いて

7月27日(水)衆議院厚生労働委員会での東大教授児玉龍彦氏の演説にやられた。

フィクション以外でナマの演説に泣けたのは生まれて初めて。 (映画では「ヘンリー5世」のローレンスオリビエ、「スミス都ヘ行く」のジェームス・スチュアート、小説では「水源」のハワード・ロークの演説には泣いたことがある)

何だか凄く心が動かされた。

サッカーなでしこの時も感動して泣けたけど、あの時はエネルギーが湧いてきて、仕事もバリバリやるぞーという気が満ち満ちた。

しかし今回は違う。何もやる気がしなくなったのだ。

児玉氏の怒りと悲しみが画面から転写されたのかもしれない。そもそもtwitterで知り得た情報なのだけれど、この映像を見た後じゃ、twitterの私のタイムライン上で踊っている人々のつぶやきが、TVのバラエティーのお笑い芸人達と同じ様に見えた。スカスカで無意味。もう自分も贔屓球団の勝ち負けとかグルメレポートとか書けない、と思えた。
プチ鬱になった。


なんでそう感じたか考えてみた。

1. 福島を中心とする放射能被害が甚大なものになりそうだという現実の重さ
2. 「7万人もの人が苦しんでいる時に国会は何をしているのか」という問詰は自分にも向けられたと感じた
3. 実際、自分はこの児玉先生の様に全身全霊をかけて命懸けで仕事をしていないし!

要するに自分が恥ずかしくなって現実逃避したわけだ。


私は眠った。眠り疲れるまで眠りに眠った。
そして復活した。

現実を受け入れよう。いきなりスーパーマンにはなれない。できる事から一つずつやっていくしかない。

ひょっとしたらサッカー青年の中にも、門外漢の私とは違って、自分のサッカーに向かう姿勢が恥ずかしくって、なでしこの事が素直に祝福できなかった人がいたかもしれない。

しかし、それに気づいたら後は行動あるのみ。練習に練習して、試合では最後の最後まであきらめない強い気持ちを持って戦い抜くこと。
言い訳無用。結果を出すだけ。


実際、日本の「原発問題」も少しずつ動いているではないか。

児玉先生のような非御用学者の委員会での証言をお膳立てしたり、中電への保安院の「やらせ」を リークするような良心と勇気をもった「匿名」の官僚達だって出てきたわけだし。

映画「サマーウォーズ」にあったように、一人一人は小さな力でも全世界から応援がくれば、最後はひっくり返して勝てる、という展開が現実でも起きようとしているのではないか。

おそらくこの流れはこれから強く太くなっていくしかない。もう後戻りはできないだろう。

既得権益を守ろうとする抵抗勢力も必死だろう。しかし、一人ひとりが自分にできることをきっちりとやることで、大きな重い扉を開けていくことができる。

クリティカルマスは、もうすぐそこ。


ってなことを寝ながら考えて復活したわけでありんす。

さあ、掃除しよう!