数学は美しい

veatrice2012-01-16


久しぶりに講師仲間と飲み会。数学、物理、化学、地学、英語の7人で。私が最年長で,だいたいみんなアラフォー世代。

昨日はセンター試験二日目で、夜の高校生向け授業もお休みだったので会議の後、みんな時間が空いていた。みんなが揃うこういう時間は、最近では稀でほんと貴重。

初顔合わせの人もいたので、焼き鳥を頬張りながら、初めのうちは、職場のゴシップで距離を測る。そのうち、このメンバーなら変に気を遣う必要がないとわかったかガチで本音トークに。


地学講師が言った。「大学に入ると高校でやっていた生物は化学になり、化学は物理に、物理は数学に、数学は哲学になりますよね。」

すると数学講師が「いいえ。物理は数学になりませんし、数学は哲学とは根本的に違います。」とキッパリ!

確かに、自然現象の解明に数式や計算は使うが、それは数学の本質ではない。
自然科学も哲学も、自然現象や人間という「対象物」がある点で有限であるが、
数学は、対象物がない。何もない無から生じて概念が無限に発展していくのが数学である。物理の1と数学の1は違うんです。


というような趣旨の事(ごめんなさい。私の理解度と記憶が曖昧なため言葉遣いがかなり不正確かもしれません)を言った。

この数学講師が生徒に伝えたいことは、数学の美しさ。「小さな数学者」を育てたい。広中平祐森重文から繋がる日本の「代数幾何」の研究は、中学生なら中学生のレベルで、高校生なら高校生のレベルで、できる。代数と幾何がつながった時の美しさを生徒に味合わせたいんです!


その数学講師の迫力に、一同圧倒された。


するともう一人の数学講師も「以前は『合格答案の書ける授業』をやっていたが、M先生の影響で、去年は、授業で丁寧に『余分な』数学の話をするようにしたら、その方が生徒の食いつきはよくなったよ。」と。


むむむ〜!おばさん英語講師も嬉しいぞ!

大学受験で合格点を取らせるのが使命の予備校講師が、英語という外国語を教える真の狙いは。。。。私は本当は生徒に何を伝えたくてこの仕事をしているのか。私が話す出番が来る前に、お開きになっちゃった。今度、語っていいかなぁ。